資金繰りを良くするために増やしたい勘定科目

資金繰りを良くするために、増やしたい勘定科目をお話しいたします。

1.工業所有権

この勘定科目は資産の部に計上されております。たとえば、特許権、実用新案権、商標権などです。

資金繰りを良くする原理原則は資産の部を限りなく「ゼロ」に近づけるけることでした。

しかしこの工業所有権だけは例外です。

増えれば資金繰りがすぐに良くなるわけではありません。

しかし、他社との差別化を図ることができ、将来的に資金繰りが良くなることになります。

将来を見据えて工業所有権は積極的に使うようにしてください。

 

2.研究開発費、試験研究費、教育費

これらの勘定科目は損益計算書の経費に計上されております。

資金繰りを良くする原理原則は当期利益を出す。そのためには経費を減らすことが原則でした。

しかし経費でもこれらの経費は例外です。研究開発費、試験研究費、教育費は将来の売上を創るための

必要経費です。

積極的に使うようにしてください。きっと将来的に資金繰りが良くなるでしょう。

 

3.前受金

現在のビジネスを前受金ビジネスに変更できないか、考えてみて下さい。

前受金を利用できれば、資金繰りはすぐに改善できます。

前受金とは、商品やサービスを提供する前に受取る代金のことです

そんなことはできない、という声が聞こえてきそうですが、実際私たちの周りでは

この前受金ビジネスはよく行われています。

例をあげると、家賃、雑誌の購読料、スポーツクラブの会費など。

出来ないと考える前に、出来ないか?と知恵を絞ることが資金繰り改善に

つながります。

セコムの飯田会長が日経新聞の私の履歴書書かれていたときに仰っていましたが、

セコムは3カ月前受でないと契約しなかったそうです。

これについては一切の例外を認めなかったようです。

このことがセコムの拡大につながったようです。

前受金を増やすことについての注意点をあげますと、

①商品やサービスに競争力があること

②お客様に早期割引や景品、ポイント割増等前払いメリットを与えること

③前受金は、商品やサービスを引き渡すまでは債務であり、本来の自分のお金でないと認識すること

 

増やすものは増やして資金繰りを改善するようにしてください。