翌月1日に月次決算を出す。
先日お亡くなりになった稲盛和夫氏が再建した日本航空が翌月1日には月次決算を出しているという
有名なお話があります。
日本航空は、数字に対する意識が低く、月次もまともに出ていないという会社でした。
それが、稲盛和夫氏が就任して1年で翌月1日に月次決算が出るようになったのです。
しかも、路線別収支も、1便1便出るようになったそうです。
この変わりようは、何といってもトップの意識が大きいと思います。
トップが、それをやると決め、それを組織に浸透させれば、あっという間にできてしまうのですね。
本当に会社は、経営者で決まる、ということを痛感したお話です。
数字、月次決算は、何のために出すのか?
本決算は銀行に出すためとか、税務申告のためという理由はあるかもしれませんが、月次決算は経営
に活かすため、この1点です。
会社の業績を上げ、計画を達成し、いい会社にしていくためですね。であれば、翌月の業務に、営業
活動に、数字を活かそうとすれば、できるだけ翌月初の早い時期に数字を出して、今月の行動計画を
立てる会議をした方がいいに、決まっていますよね。
早くやれば、それだけ明確な目標意識を持って行動ができるからです。
悪ければ翌月初からロケットスタートができるようになります。
日本航空だから、大きな会社だから、コンピュータシステムがしっかりしているから、できるわけ
ではありません。
まして日本航空は、会社更生法のもと大規模なリストラをしなくては
いけなかったので、人もお金もかけられることはできなかったはずです。
でもトップの意志さえあれば、できるということです。
「どうやったら1日に、月次決算を出せるのか?」
という考えるのではなく、
「1日に月次決算を出すには、どうやればいいか?」
と考えるようにして下さい。
そのように考えることで具体的にどのようにすればいいか知恵も生まれてくると思います。